解決実績

保険会社からの310万円の提示が、当事務所介入後に560万円で示談が成立した事案

相談者 50代女性
自覚症状 頚部痛、頭痛、腰痛、両肩関節部痛等
傷病名 外傷性頚部症候群、腰部挫傷、肩関節挫傷
後遺障害等級 14級9号
解決方法 示談交渉
受注から解決までに要した期間 約2か月 
ご相談に至る経緯
 本件は、当事務所にご相談に来られる前に、相談者側の方が相手方保険会社と交渉されておりましたが、相手方保険会社の提案額に納得できず、当事務所にご相談に来られ、当事務所が賠償交渉を受任することとなりました。
結果
 まず、当事務所において、本件事故についての資料を収集し、また、事情についてのヒアリングを行ったうえで、本件事故において適切な損害額を算定し、相談者と協議のうえで、左記賠償額の支払いを求めての交渉を行いました。
 その後、相手方保険会社の提示額は、交渉を何度か重ねた段階で、310万円から560万円まで上昇することとなりました。

 最終的な相手方保険会社の提案額は、訴訟等を提起しても大幅に変わる金額ではなく、むしろ、訴訟等を提起しても、現状の証拠を基礎とすれば立証責任の観点から、最終的な判決等の認容額が現在の提案額よりも下がる可能性があるような納得のできる提案額でした。

 そこで、相談者と協議を行い、最終的な相手方保険会社の提案額を受け入れ、既払い金を除き560万円を受け取ることにより示談を成立させました。
ポイント
ア 休業損害について
 本件においては、相談者が家事従事者に当たる方であったことから、基礎収入を女性の労働者の全年齢平均を基礎として算出しました。この点、家事に従事されている方は、稼働されていなくても(あるいは、収入が少ない方でも)、家事労働を金銭的に評価することができるため、示談交渉の際には注意が必要です。
 また、休業日数についても、休業損害証明書が発行されるわけではないことから、主張立証についての注意が必要となります。

 休業損害額については、当初ご相談に来られた際の提案額よりも、大幅に上昇することとなりました。

イ 後遺障害について
 また、もともと提案がなかった後遺障害についての逸失利益についても、家事従事者に該当することを前提に認められ、後遺障害慰謝料についても上昇しました。

本件については、当事務所介入後、相手方保険会社が当方の主張を受け、当方の納得できる賠償額を提案してきたこともあり、入金等も踏まえて約2か月の迅速でかつ納得できる賠償額での解決ができたものと考えます。