解決実績

頚椎捻挫が原因で右手親指のしびれが残存したことにより14級9号の認定、既払い金を除き約250万円で示談が成立した事案

相談者 60代男性
自覚症状 右手親指のしびれ
傷病名 頚椎捻挫
後遺障害等級 14級9号
解決方法 示談交渉
受注から解決までに要した期間 約8か月
ご相談に至る経緯
 本件は、相談者が自転車で青信号の横断歩道を進行中、対向右折自動車と衝突して転倒、怪我をされたというご相談でした。相談者は、当事務所とお付き合いのある保険代理店様のご紹介により、ご相談に来られました。

 相談に至ったのは、加害者側の損保会社の担当者の対応に納得がいかなかったためでした。事情をお聞きすると、休業損害の認定に不満があるとのことでした。具体的には、相談者は、職人をされていたところ、過去数年分の確定申告書の申告額が少額であったため、この点に損保会社との間の意見の対立があるとのことでした。

 相談者によれば、確かに昨年までは売上げはかなり低かったものの、事故の発生した年から急激に増加しており、今後も増加傾向にあるとのことであり、実際に売上げが急激に増加していることを裏付ける資料もお持ちでした。
 また、事故直後から右手親指のしびれが取れないので、後遺症の点も非常に不安であるとのことでした。そこで、当事務所が介入し、交渉をすることとなりました。
結果
 本件は、症状固定の3か月ほど前から当事務所が介入することとなりました。主治医の先生に書いていただいた後遺障害診断書に対し、若干の追加検査をお願いして診断書に追記していただき、事前認定手続をとりました。その結果、後遺障害等級としては、右手親指の症状につき「局部に神経症状を残すもの」として、14級9号の認定を受けることができました。

 その結果については妥当であると判断したため、14級を前提に示談交渉に移りました。やはり予想通り、休業損害と逸失利益を算定する前提となる、基礎収入額が大きな争点となりました。非常に悩ましいところはあったのですが、訴訟になれば、当方の主張についても、保険会社側の主張についても、どちらの主張が通ってもおかしくない状況にあると判断したため、相談者と協議のうえ、両者の中間的な金額で折り合うことにより示談を成立させることとしました。

 保険会社側もこちらの提案を受け入れてくれたため、既払い金のほか約250万円を受け取ることにより示談を成立させました。
ポイント
 本件においては、もちろん後遺障害の事前認定の準備も重要な要素ではありましたが(その結果、14級9号の認定を受けることができました)、休業損害および逸失利益の算定の前提となる基礎収入の認定額が一番のポイントとなりました。

 つまり、確かに昨年までは売上げは低かったものの、事故の前から売上げが非常に増加しており、それが今後も続くであろうということをどれだけ説得的に主張、立証できるかという点が一番悩ましい問題となりました。

 本件においては、どちらの言い分が通ってもおかしくないと判断したため、相談者と協議のうえ、両者の中間で折り合うという選択をしたことが、示談による解決に繋がったのではないかと考えています。訴訟によりオール・オア・ナッシングに類するような解決にするか、それとも示談により中間的な解決にするかは非常に悩ましい問題ですが、最終的には当事務所の見通しをふまえた相談者ご自身の判断となります。
 本件は、相談者と保険会社の両者が折り合えた点が、示談による解決のポイントだったのではないかと考えています。