解決実績

後遺障害等級14級9号を獲得し、約147万円の提示から交渉により約268万円で示談が成立した事案

相談者 50代女性
自覚症状 右肩、頚部痛等
傷病名 頸椎捻挫、外傷性肩腱板損傷等
後遺障害等級 14級9号
解決方法 示談交渉
受注から解決までに要した期間 約10か月
ご相談に至る経緯
 本件は、相談者の方が事故後約2週間頃に来所され、保険会社との対応も含めて当事務所に介入してほしい旨の相談を受けました。相談者の方は、まだ通院中であったことから、相談時点で経済的利益の算出は困難でしたが、相談者の方は、弁護士費用特約に加入されており、受傷の状況等から考えて、弁護士費用特約の保障の範囲内で終わることが極めて高い事例でした。そこで、相談者の方に経済的にも負担が生じることは極めて少ないと判断し、事故後約2週間ころではありましたが、当事務所が介入することとなりました。
結果
 ア 当事務所介入後は、相談者には治療に専念してもらい、当事務所が相手方保険会社との交渉を行いました。また、相談者の方には後遺障害が残りそうであったことから、後遺障害診断書作成前に後遺障害の判定に必要と思われる検査を主治医の先生にお願いし、記入する等してもらいました。

 イ  その後、相談者の方は症状固定の状況に至ったため、必要書類を揃え、被害者請求という方式で後遺障害部分についての申請を行いました。
   相談者の方の後遺障害は、審査の結果、14級9号に該当するとされ、また、自賠責より75万円が振り込まれました。
   当事務所は、後遺障害認定の結果を踏まえて相談者の方と方向性を協議し、14級9号の後遺障害を前提として交渉を行うこととしました。

 ウ まずは、交渉にあたり、既払金等の確認も兼ねて、相手方保険会社に賠償額の提示を求めました。相手方保険会社の賠償額の提示は、約147万円(自賠責の75万円は含まず)でした。
   次に、当事務所は、相手方から提示された賠償額を裁判基準で計算し直し、相談者と協議のうえで、上記計算方法に基づいた賠償額(約268万円)を相手方保険会社に求めました。
   その結果、相手方保険会社は、当事務所の主張額を受け入れ、示談という解決に至りました。また、弁護士費用等も弁護士費用特約の保障の範囲内に収まり、相談者の方には、弁護士に介入による経済的な負担が生じることなく紛争は解決に至りました。
ポイント
  本件においては、まず、相談者の方が弁護士特約に加入しており、事故後の早い段階で当事務所が介入できたことがよかったのではないかと思います。早期に事件の対応ができた結果、当事務所も事件の全体像を把握しながら、相手方保関係者と交渉することができ、また、主治医の先生に後遺障害診断書に後遺障害等級の判断に重要と思われる記載もお願いすることができました。
  
次に、ある程度相談者の方が納得できる後遺障害の認定を受けたことです。後遺症の認定に納得できなければ、異議の申立て、裁判等の手段を講じる必要があり、そうなれば、解決まで相当程度の時間がかかる可能性がありました。ある程度相談者の方が納得できる後遺障害の認定を受けたことにより、認定された後遺障害を前提とした賠償交渉に入ることができ、交渉自体は、実質的には約3週間程度で終了いたしました。
  
本件は、弁護士費用が弁護士費用特約の範囲内であったことから、相談者の方に実質的な経済的な負担をさせることなく、また、相談者の方に相手方保険会社との交渉という精神的負担もさせることなく、納得できる金額での解決ができたものと考えております。