解決実績

頚部捻挫・末梢神経障害の傷病で14級9号の認定、示談交渉で約215万円の提示額から示談額が約370万円となった事例

相談者 50代女性
自覚症状 左上肢の疼痛、脱力、眩暈、耳鳴り等
傷病名 頚部捻挫・末梢神経障害
後遺障害等級 14級9号
解決方法 示談交渉
受注から解決までに要した期間 約3か月
ご相談に至る経緯
 本件は、後遺障害等級の認定及び賠償額の提示がなされた後に、相手方保険会社の提示額等に疑問を感じ、相談者の加入されていた保険代理店の方とともにご相談に来られました。
 相手方保険会社の提示額は、裁判基準に照らせば、適正な賠償額とは言い難い金額でした。また、後遺障害等級の妥当性の検討の希望もございました。
 相談者は、弁護士特約に加入されており、相談者の経済的な負担がなく当事務所が介入できる事案であったことから、後遺障害等級の妥当性の検討も含めて受任を行いました。
結果
 まず、後遺障害等級の妥当性の検討を行うため、医療記録等の収集等を行いました。記録収集後の検討の結果、後遺障害等級については、妥当な範囲内であるとの結論に至り、相談者と協議の上、14級9号を前提とした交渉に入りました。

 交渉は、当事務所が裁判基準を前提とした賠償額を伝え、当事務所の考え方に対して、相手方が反論を行うというかたちで進んでいきました。
 交渉が進んでいくうちに、当方としても納得できる金額での調整がつきそうであったことから、相談者と協議し、相談者の意向に沿った示談による解決に至りました。
ポイント
 本件のポイントは、①後遺障害等級の妥当性、②後遺障害に対する賠償額の評価、③弁護士特約への加入の3点にあったのではないかと考えています。

 まず、後遺障害等級については、同等級によって賠償額の考え方が大きく変わります。この点、本件では、後遺障害等級が妥当な範囲内で認定されていたことから、異議申立てや訴訟をせずに交渉に入ることができました。

 次に、後遺障害等級に対する賠償額の評価についてです。本件で賠償額が約155万円増額したのは、後遺障害に対する賠償額の評価の方法について交渉したのが主たるポイントであったと思います。後遺障害が認定された場合には、主として逸失利益と後遺障害慰謝料の項目が争いになります。
 本件では、相手方保険会社は、どちらの項目についても、裁判基準に照らすと適正とは言い難い金額を提示していました。そのため、弁護士が介入したことによって、同部分がある程度適正な金額になると、結果として賠償額が増加することとなりました。

 さらに、相談者の方が弁護士特約に加入されており、相談者の方の経済的な負担がなく当事務所が介入できたことも、スムーズな解決に至ったポイントと思います。